生年 承応2年(1653年)
没年 享保9年(1725年)11月22日
江戸時代前期~中期の人形浄瑠璃および歌舞伎作者。
本名は杉森信盛(すぎもりのぶもり)。
平安堂、巣林子(そうりんし)、不移山人(ふいさんじん)などの号あり。
作品例
浄瑠璃
「出世景清」貞享2年(1685年)
「曽根崎心中」元禄16年(1703年)
「兼好法師物見車」宝永3年(1706年)
「堀川波鼓」宝永4年(1707年)
「傾城反魂香」宝永5年(1708年)
「碁盤太平記」宝永7年(1710年)
「冥途の飛脚」正徳元年(1711年)
「嫗山姥」正徳2年(1712年)
「大経師昔暦」正徳5年(1715年)
「国性爺合戦」正徳5年(1715年)
「平家女護島」享保4年(1719年)
「心中天網島」享保5年(1720年)
「女殺油地獄」享保6年(1721年)
「心中宵庚申」享保7年(1722年)
歌舞伎
「仏母摩耶山開帳」元禄6年(1693年)
「けいせい仏の原」元禄12年(1699年)
「けいせい壬生大念仏」元禄15年(1702年)
ひとこと
「曽根崎心中」、ご存じでしょうか。近松門左衛門の代表作です。
読み進めるほどに胸が締めつけられる作品です。愛するがゆえに追い詰められ、ふたりでこの世を離れるしかなかった若い男女の物語。そんな、とんでもなく重たい内容にも関わらず、読んだ後に残る感情は「美しい」。
というのも、愛とか誠をきれいごとにするのではなく、しっかりと人の裏や欲も書ききっているからこそ。しかも、言葉がとびきり優雅。
江戸時代の芝居作品なのに、恋も嫉妬も絶望もすべてが現代的で、きっと共感できるはずです。
手に取る前は、きっと多くの方が、「古典って難しそう」「苦手なんだよな」って思うのかもしれません。実は、私もそのひとり。
でも、実際に読んでみると、びっくりするほどリアルで生々しく、刺さります。
情念と人間味のるつぼで、「生きるって、こんなに濃いのか」って気づかされると思います。
近松門左衛門の作品は、時代を超え、今なお生きていると感じられるものばかり。人形に魂を宿らせた愛と死の力を、感じてみて欲しい。そして、いま手元にお持ちの方は、その力を次の誰かに繋いでみませんか。
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