三木市在住のO様より、亡くなったおじい様の書斎整理の件でご連絡をいただきました。思い出の詰まったコレクションをどう扱えばいいのか、お困りのご様子です。
■お客様のお悩み
おじい様が亡くなり、書斎を整理されていた三木市のO様。おじい様の本棚に大切に保管されていたのは、三島由紀夫の著書22冊と、彼について書かれた本3冊だったそうです。
おじい様は大の三島ファン。若い頃から三島作品を読み漁っていたことは、ご家族も周知の事実。「祖父といえば三島」というほどの象徴的な存在だったと言います。
しかし、誰も読む人がいなくなった今、思い出の詰まったコレクションをほったらかしでいいのか……と、胸を痛めておられました。
■スタッフの提案
O様には、「手放すことは決して終わりではない」ということと「つないでいくこと」の2点をお伝えいたしました。
三島由紀夫の作品は、今なお多くの読者を魅了しています。研究者や文学愛好家も大勢いる中で、おじい様の想いが詰まった本たちは、きっと誰かの情熱を灯す存在になることでしょう。そう考えるとこれは「別れ」なのではなく、「継承」と言えるのかもしれません。
このようにお話すると、O様も「きっと祖父も、それを望んでいるかもしれませんね」とご納得頂いたご様子でした。
<古本豆知識>
三島由紀夫(1925〜1970)は、『金閣寺』『潮騒』『仮面の告白』などで知られる日本文学の巨匠です。その活動は文学だけでなく、演劇、映画、政治活動にまで至り、多彩な顔を持っている人物でした。そのため、作品のみならず、「三島由紀夫という生き方」そのものを研究する書籍も数多く出版されています。
コレクター間で、三島の作品は高い人気を誇ります。
彼の本は、「読む芸術品」としての価値もあるのです。
■対応内容
O様より宅配でお送りいただいた25冊は、大変キレイな状態でした。書き込みや破れなどなく、丁寧に扱われていたことが伝わる状態。そこで、文学的価値と保存状態を考慮し、3,000円にてお買い取りを行いました。
スタッフの中にも三島ファンがおり、どっさりと届いた三島作品に圧倒されている様子が伺えました。
■お客様のお声
「祖父が、夜な夜な三島を読んでいた姿を今でも覚えています。あの雰囲気ごと手放してしまうような気がして寂しかったのですが、きちんと価値を見てくださって嬉しく思いました。
素晴らしい作品ですから、この本が、また誰かの心を動かすのでしょう。だとしたら、それが一番の供養になるのかもしれません」とO様は話されており、私どももホッといたしました。
■スタッフのひとこと
三島由紀夫の作品からは、時代の匂いが感じられます。そして、人間の情熱も感じさせてくれます。O様のおじい様の蔵書も、ただの本ではなく、おじい様の生き方の記録とも言えるものでした。
古本の買い取りは、本を通し、人の人生を受け取るということでもあります。
そんな本を、次の読者へと手渡していく瞬間こそ、古本屋の仕事の醍醐味と言えるのかもしれません。
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