「かつて父が夢中になっていた、“火の鳥”シリーズです」と、姫路市のR様より、下草書店にお持ち込みがありました。お引っ越しに伴い、持ち物の整理をすることとなったそうで、当店に託していただくことになりました。
■お客様のお悩み
「“いつかまた読みたい”と思いながらも、仕事に追われ、あまり手に取ることのできなかった手塚治虫の『火の鳥』シリーズ。父が、生前に集めたものです」とお話されるのは、姫路市在住のR様。古い本にも関わらず、大変きれいな状態で、大切に扱われてきたことが分かる蔵書です。
けれど、お引っ越しをされるとのことで、「あまり手に取ることなく、このままずっと眠らせておくよりも、必要としてくださる方に届いた方がいいのではないか」と考えるようになり、当店にご相談くださいました。
■スタッフの提案
手塚作品には、世代を超えて読み継がれる物語が多くあります。今回の火の鳥も、大切に保管されてきたことが分かる本で、丁寧に扱わせていただくことをまずはお約束いたしました。
『火の鳥』は刊行時期や版によって価値が異なりますが、今回の本はハードカバーであり、状態もいいため、物語の価値を最大限に反映できるようご提案。まとめてお譲りいただくことでシリーズの魅力を損なわず、新しい読者へ世界観をまるごと届けられるよう、対応をいたしました。
<古本豆知識>
『火の鳥』は、手塚治虫が生涯をかけて描き続けたライフワーク。1954年に連載がスタートし、完結しないまま未完の傑作として知られています。
物語は「過去」「未来」「転生」「愛」など、人類の永遠のテーマが描かれています。刊行版によって構成や絵柄が異なるのも特徴。特に「黎明編」「鳳凰編」など初期版は希少性が高く、保存状態が良いものは高価買取の対象になります。
漫画というジャンルでありながら、哲学書のような深さを持った作品です。日本だけでなく、世界で再評価が進むシリーズとなっています。
■対応内容
R様にお持ち込みいただいた本を、一点ずつ丁寧に査定。
カバーの色褪せや経年程度のヤケはあるものの、ページの破れや書き込みはなく、保存状態は良好であると言えます。ハードカバーであり、シリーズとしての価値も高いと判断。特に『鳳凰編』と『太陽編』は人気が高く、ファンからの需要も根強いため、査定額を上乗せ。最終的な買取価格は 5,000円 とさせていただきました。
■お客様のお声
「若い頃に、一度は読んだことがあります。その時に、父が夢中で読んでいた理由が、少しわかる気がしました。哲学的で、人の生き方を考えさせられる作品ですよね。またいつか……という思いがあり、正直、手放すのは寂しいのですが、今はあまりに忙しく、その日はなかなか来ないように思うので、一旦手放し、この物語を楽しく読んでくれる人へと託そうと思っています。今は心が軽いですね」と話されるR様はとても明るい表情で、スタッフも大変嬉しく感じました。
■スタッフのひとこと
『火の鳥』には、“永遠”が描かれています。その内容に魅了され、時代を超えて愛される作品の力は、とても素晴らしいものだと感じます。
今回、お父様より作品を受け継いだR様が、「一旦手放し、この物語を楽しく読んでくれる人へと託す」と話された時、この作品を愛されているのだなと感じました。この買い取りこそが、火の鳥の描く「生まれ変わり」のようですよね!
R様とお父様の想い、確かに受け取りました。しっかりと橋渡しをして参ります。
その本、本当は価値があるかも?
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査定額に納得できなければ、もちろんキャンセルOK。
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