古本出張買取下草書店

【全集】漱石全集 全18巻+月報(夏目漱石/岩波書店)を買い取りました

参考価格 1,500円

買取ジャンル全集
買取方法持込買取

スタッフからコメント

引っ越しに伴う身の回り品の処分ということで、芦屋市より郵送で「漱石全集 全18巻+月報」が届きました。函にはいたみが見られるものの、本自体はきれいな状態。丁寧に査定を行いました。

 

■お客様のお悩み

芦屋市のH様からお送りいただいたのは、岩波書店の「漱石全集 全18巻+月報」。
H様は近く生活環境が大きく変わるとのことで、身の回りのものを一度見直すことにされたのだそうです。「必要なものだけをそばに置いて、できるだけ身軽に進みたい」というお気持ちから、長年本棚を占めていた全集も整理の対象に。決して思い入れがなかったわけではなく、若い頃に少しずつ集めた思い出の品だからこそ、「処分ではなく“次につなぐ手放し方”を」と、考えておられました。

 

■スタッフの提案

本を処分する際、罪悪感を持ってしまわれる方がおられます。H様にもそのようなご様子が見られたため、「今回の決断は過去を切り捨てる行為ではないですよ」と、まずはお伝えをしました。そして全集とは、必要とする読者のもとで、いつの時代でもきちんと役割を持てる本ですとお伝えすると、H様に「新生活には持って行かないけれど、誰かがちゃんと読んでくれるなら嬉しい」と喜んでいただきました。
状態や揃いを一冊ずつ確認しながら、現在の市場での評価や価格の理由をご説明。気持ちの整理がつくよう、丁寧なお買い取りを実施いたしました。

<古本豆知識>

岩波書店の漱石全集は、長年にわたり、漱石好きな方の“定番”として読み継がれてきた全集のひとつです。全巻揃いで、プラス月報もきちんと残っているかどうかが、評価を左右する大きなポイントになります。というのも月報には、作品解説や当時の編集方針、研究者の視点などが収録されており、本文とは別の資料的価値があるためです。
今回、函にはヤケや多少の使用感がありましたが、本文がきれいであり、通読には支障がございません。以上から、全集としての価値は十分に残るものと考えられました。

 

■対応内容

全18巻が揃っており、月報も欠けなく残っている点を評価いたしました。ただし、漱石ファンは多く、流通数が決して少なくはないため、高額査定は難しいと判断。買取価格を1,500円とさせていただきました。

H様に価格の根拠をお伝えすると、ご納得いただけました。そして、「新しい生活のスタートに、ひとつ区切りがついた気がする」とおっしゃっていただけたので、下草書店としても安心。
本としての役目を終わらせるのではなく、次の場所へ送り出すお手伝いができたお買い取りとなりました。

 

■お客様のお声

「実は、離婚に伴う転居なんです。離婚という出来事は大きなものでしたが、こうして身の回りを整えていくと、何だか“前に進んでいる”という実感があります。この全集も、私の一歩を踏み出させてくれた一部と言えるかもしれません」とお話しするH様。
新しい住まいには、本当に読みたい数冊だけを持っていくご予定とのこと。暮らしを小さくすることで、気持ちも整理されているご様子です。
H様は、「今回の買取依頼で、無理に手放すのではなく、“今の自分には必要ない”と判断できたのがよかったです。好きだったものをちゃんとした形で送り出せたので、気持ちが軽くなりました」と穏やかに話してくださいました。

 

■スタッフのひとこと

人生の節目に行う本の整理は、単なる片付けではなく、これまでの時間を振り返るものであるのかもしれません。そして、これからに必要なものを、選び直す作業でもあるのかも。
今回のH様の決断には、静かな中に、強さを感じました。

H様のこれまでを支えてきた漱石全集が、これからは別の誰かの時間を豊かにしてくれることと思います。私たちは、その橋渡し役として、本と人を丁寧につないでいければと思っています。

 

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