丹波市のF様より、岩波書店刊「近世歌文集」上巻・下巻を店頭へお持ち込みいただきました。しっかり読み込んだとのことですが、大変保存状態のよい本だと感じました。
■お客様のお悩み
文学・歴史関係に興味があったと仰るF様。これまで、ご自身の関心に沿って、少しずつ本を集めてこられたそうです。特に、近世文学や古典に関わる分野が多いそうで、学び直しの一環として購入されたとのこと。ただ、最近は読む分野が少しずつ変化。専門性の高い研究書よりも、実用書やエッセイを手に取る時間が増えてきたそうで、本棚を見渡したとき、「いま、興味のある本」と「役目を終えた本」がはっきり分かれるようになり、後者を整理することにしたとお話しくださいました。
今回の「近世歌文集」については、内容はしっかり読み込み済み。必要な部分は十分に吸収できたということもあり、次に必要とする方へ渡すタイミングかな、という思いもあったのだそうです。
■スタッフの提案
まずは上巻・下巻が揃っていることを確認。そして、函がきれいな状態で残っていること、そして内部の状態が安定していることも確認いたしました。
“古典全集の需要”という点で見ますと、一般書に比べてやや動きはゆっくりだと感じます。それは、一般的ではないからなのですが、とはいえ皆無というわけではなく、必要とする読者は一定数存在します。よって、状態が良ければ、十分に買い手はつく旨、ご説明させていただきました。
<古本豆知識>
岩波書店の「近世歌文集」は、江戸時代を中心とした和歌・俳諧・随筆などを体系的に収録した、研究・資料性の高いシリーズです。一般的な読書向けというよりは、文学史や表現の変遷を知るための基礎資料として使われることが多く、大学関係者や古典愛好家からの需要が本、というイメージ。そのため、上下巻が揃っていることは必須ですし、書き込みなどなく、本文がきれいであることは大きな評価ポイントとなります。
函入りで、長く使われることを前提に作られた本となります。時代を越えて、一定の価値を保ち続けるものだと言えるでしょう。
■対応内容
経年による劣化があまり見られず、函・表紙・本文ともに非常に良好な状態だと感じました。よって、全体の保存状態と、上下巻が揃っている点を評価し、現在の流通状況を踏まえたうえで、1000円での買い取りをご提示。
買取金額としてあまり高くはありませんが、需要が一般的ではないことなどをF様にご説明し、ご納得いただけました。
■お客様のお声
「今は読む系統が変わってしまいましたが、よく読んでいる頃には、とても役に立った本です。なので、ただ処分するのは違うなと感じ、下草書店さんにお願いをいたしました。
私はもう使わないけれど、本自体の価値がなくなったわけではありません。きっと、どこかで必要とする人がいるだろうと感じ、必要な人に渡るなら、それが一番いいのかなと思っています」とお話しされ、お取引終了となりました。
■スタッフのひとこと
学ぶために手元に置き、役割を果たしたら次へ託す。
そのような本の流れは、ごく自然なことだと感じます。
また、それを実践されているF様の本棚は、きっと分かりやすく良い状態なのでしょう。
「近世歌文集」は大きな人気を集める本ではありませんが、静かな存在感を放つ本です。読む人にとっては、確かな土台となるはず。今回お預かりした上下巻も、また別の場所で、必要とする方の手元で活かされていくことと思います。その橋渡しができたことを、嬉しく感じています。
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