神戸市在住のL様より、新日本古典文学大系『萬葉集』全3巻をお持ち込みいただきました。函に多少のシミは見られましたが、本そのものは非常にきれいで、通読・資料利用ともに問題のない状態でした。
■お客様のお悩み
L様は、長年にわたり日本文学や古典に親しまれてきた方で、『萬葉集』も「読むための本」として揃えられたそうです。学術書としての体裁に惹かれ、注釈の充実度を評価し、岩波書店の新日本古典文学大系を選択されたのだとか。ただ、現在は別の形で古典を楽しむようになり、本棚の見直しを進めている最中とのことで、今回の持ち込みに至ったそうです。
保管状態からも、長く丁寧に扱われてきたことが分かります。「不要になったから処分する」というのではなく、役割を終えた本を整理するという位置づけでのご来店でした。
■スタッフの提案
まずは、全3巻の状態を確認。ページの欠損や書き込みがないことなどの確認を行いました。
そのうえで、函に見られるシミについては状態として正直にお伝えし、評価にどの程度影響するかをご説明。とはいえ、新日本古典文学大系は研究書として一定の需要があること、そして、函の状態だけで大きく価値が下がるわけではないこと、本自体はきれいであるため評価できる点をお話しいたしました。
<古本豆知識>
岩波書店の新日本古典文学大系『萬葉集』は、原文・校注・現代語訳をバランスよく備えた定本的シリーズとなります。万葉仮名の表記や歌の成立背景にまで踏み込んだ注釈が特徴で、研究者だけでなく、じっくりと読みたい一般読者からも支持を集めています。
全集であるため、全3巻が揃いであることが重要視されます。
函に関しては、経年による劣化が見られやすい部分となりますから、多少のシミは評価を下げることはありません。
古典文学の基礎資料として、今も探している方の多いシリーズのひとつです。
■対応内容
全3巻を丁寧に査定、確認し、函の状態と本体の保存状態を総合的に判断。函に多少のシミは見られるものの、本自体に汚れや傷みがなく、ページ欠損もない点を評価し、2000円での買い取りとなりました。
あまり高価での買い取りではないのですが、人気があり、まだそれなりに流通が見られることによる価格となります。今後、大切に保管しておくことにより、次第に価値が出てくる本なのではないかと想定しています。
■お客様のお声
「萬葉集は、若い頃に時間をかけ、向き合った本です。かなり読み込んだため、もう今後読み返すことはないだろうと判断し、手放すことといたしました。若干、寂しい気もしますが、誰かがまた手に取って読んでくれるのであれば、本にとっても、その方が嬉しいのだろうと思います。本棚に収まっているよりも、それが一番いいですよね」とお話しになられ、お帰りになりました。
■スタッフのひとこと
『萬葉集』は、人生のどの段階で出会うかによって、心に残る歌や響き方が大きく変わる書物です。若い頃には、恋や別れの率直な感情に強く惹かれるでしょう。年齢を重ねると、家族への思いや時間の流れ、喪失や祈りといった静かな感情に目が向くようになります。時代を越えて読み継がれてきた理由は、こうした幅の広さにもあるのでしょう。
L様のもとで、ひとつの役割を終えたこの3冊。きっとまた、次の持ち主のもとで、別の時間を刻んでいくことと思います。
このような、受け継がれていくべき本を、ぜひ下草書店にお預けくださいね。
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