西宮市のA様より、「古いコミックを見てほしい」とお持ち込みがありました。子ども部屋を片付けていたところ、押し入れの奥から出てきたのだそうです。

■お客様のお悩み

A様のお話によると、お嬢さまが結婚して家を出てから、もう5年ほど経つそうです。ところが、子ども部屋は当時のまま手つかずで、お嬢さまも片付ける気配なし。見かねたお母さまが、「そろそろ片付けないとね」と重い腰を上げ、整理を始められたのだと言います。

その中で出てきたのが、今回お持ち込みいただいた少女コミックの「なかよし」。
当時、お嬢さまが大好きで、夢中で読んでいた姿が今も目に浮かぶと話すA様。友人は「りぼん」を買い、お互いに貸し借りをすることで倍楽しめるのだと嬉しそうに話していたんですよ、と仰います。

お嬢さまの押し入れを整理して見つけ、「このまま眠らせるよりは」と下草書店に託してくださいました。

■スタッフの提案

1980年代の少女コミック誌は、現在もファンが多いことで知られています。「高値を出してでも！」と収集するコレクターも多く、市場での注目度が高いことをお伝えいたしました。

ただ、今回は「付録」は無いとのこと。「なかよし」は付録で知られた雑誌のため、付録があると、その価値は格段に上がります。付録がないことは残念ですが、もちろん、雑誌だけでも保存状態が良いものは希少価値が高まります。

今回は、A様とお嬢さまの思い出を可能な限り尊重できるよう、査定を頑張らせていただく旨、お伝えしました。

＜古本豆知識＞

現代でも人気のある『セーラームーン』や『カードキャプターさくら』。これら漫画が掲載されていたのが、1980～1990年代の少女コミック誌『なかよし』です。今も人気は衰えることなく、グッズ化されることも。この時代こそ「漫画が社会現象となる」ことの源流であり、まさに黄金期だったと言えるでしょう。ページをめくるだけで、あの頃のワクワクが蘇るという方がとても多いというのも頷けますよね。

そして、この頃のコミック誌において注目を浴びていたのが、付録の存在。カラフルなメモ帳やレターセット、占いブックなど少女たちの心をくすぐるアイテムが付属し、コミックと共に人気を博しました。

雑誌と共に付録もお持ちであれば、一緒に査定に出されることをオススメいたします。

■対応内容

お持ち込みいただいたのは、7冊。1冊ずつ、丁寧に状態を確認いたしました。
押し入れに収納されていたのが功を奏したのでしょう。ヤケはほぼなく、背割れもなく、大事に保管されていたことが伺える状態の良さでした。

査定額は1冊2,000円となり、7冊で14,000円をご提示。
高額な査定となったことから、A様は大変驚いておられました。

今回の商品は、冊数は少ないながらも、80年代カルチャーの象徴として価値を認められるものでした。

■お客様のお声

「まさかの査定額に驚きました！当時、370円で子どもに買ってあげていたので、その金額を考えるとまさかの高額という印象です。ここまで高額になるのなら、もう少し多く残っていてくれたら……と思ってしまいますね（笑）

娘の物でいただいた臨時収入なので、今度、娘夫婦と一緒にお食事にでも行こうかなと思っています」

と、驚き＆お喜びいただきました！

■スタッフのひとこと

今回お持ち込みいただいた1980年代の『なかよし』は、大切に読まれていたのが感じられるきれいな状態でした。表紙の色味はしっかりと残り、ツヤも当時のまま。お嬢さまが楽しんでおられた頃の空気を、そのまま閉じ込めたような貴重な一冊一冊でした。

この時代の少女漫画には、ストーリーの面白さだけでなく、当時の夢や憧れが詰まっています。80年代独特の柔らかな色づかいや、きらびやかなトーンワークも本当に美しい！ああ、確かにこんな時代だったな……と、思わず懐かしむスタッフも。

当時の少女たちのキラキラした時間を、未来へ、そして求める方へと、しっかり繋いでまいります！

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