姫路市のP様より「書庫を整理したいんです」とお電話をいただき、お買い取りの流れをご説明いたしました。「100冊以上はありそうです」とのことで、今回は宅配でのお買い取りとなります。後日、数箱の段ボールが届きました。
■お客様のお悩み
宅配で届いたのは、旺文社文庫 特製版。1960年代に発刊された、古い本です。数えてみると、全158冊!そのラインナップに驚かされました。
外観に関しては、年代を感じさせるシミやヤケ、カバーの小さな破れなどが見られるものの、中身にはキズはなく、しっかりとしています。それに、何よりも“この数のまとまり”が素晴らしい!
P様曰く、「父が学生時代から集めていたものらしいんんです。毎月のように買っていたら、気つけば棚いっぱいになっていたと話していまして」とのこと。お父様は現在、施設にご入居されているのだとか。さすがに、この冊数は持っていけないからと、ご家族に後を頼まれたとのことで、下草書店にご連絡をいただいた次第です。
長年眠っていた本を活かしたいというお気持ち、たしかに受け取りました。
■スタッフの提案
まずは、158冊すべてを丁寧に確認いたしました。併せて、状態の特徴や価値についてをP様にご報告。外見に経年劣化があるものの、中身のページは驚くほど良好であることをお伝えすると、「“読んでは棚に戻す”という几帳面な父の性格がそのまま現れていますね」とのこと。
「たくさん揃っていることが何よりの価値です。これほどのまとまりで出回ることはほぼありませんから、きっと欲しい方が現れますよ」とお伝えすると、「父もきっと喜びますね」とほほえんでおられました。
<古本豆知識>
旺文社文庫の特製版は、名作文学をコンパクトに楽しめるシリーズとして長く親しまれてきました。通常の文庫と違い、紙質・装丁がやや上質で、“長く読み継ぐ”ことを前提に作られています。
また、シリーズで揃えると一つの文学史のように読み歩けるため、文学ファンの間では「揃いの価値」が特に高いジャンル。本は外側が多少劣化していても、中身が無事であれば読む機能は失われません。むしろ時を重ねた見た目が“古書の味”として好まれることも多く、今回のように大量・まとまりで残っているものは評価されやすいと言えます。
■対応内容
158冊というボリューム、特製版の希少性、そしてページ内部の良好な状態を総合的に評価し、16,000円でのお買取りとさせていただきました。
外見のシミやヤケは確かに見られますが、「これだけ揃っている」ことが最大の魅力。古い本ですから、市場に出ること自体が珍しく、さらにこのまとまりとなると、求める方はかなりおられると予想されます。
このことをP様にお伝えすると、「そんなに評価していただけるんですか!」と驚かれていました。ご満足いただけたようで何よりでした。
■お客様のお声
「家で過ごしている時には、いつも片手に本を持っているような父でした。今は施設で暮らしていますから、大量の本を所有することは難しくなっています。なので、もっぱら図書館を利用しているようです。そんな父の本なので、雑に扱われるのが心配で、下草書店さんにお願いしました。1冊ずつ丁寧に見ていただき、とても安心できました。
正直、古くて傷んでいるところも多く見受けられるので、値段はつかないと思っていたんです。でも、“揃っていることに価値がある”と言ってもらえて嬉しくなりました。父にも今回のことをきちんと伝えて、いただいたお金で、何か父の希望するものを一緒に買いにいけたらなと思っています」と、嬉しそうにお話しいただきました。
■スタッフのひとこと
158冊もあると圧巻ですね。お父様がどれほど本を愛してこられたのかがよく伝わるお買い取りとなりました。
お買い取りの際、外観も含めてキレイな状態であるに越したことはないのですが、経年による変化が見られるのは仕方のない部分でもあります。たとえ外観は色あせても、中身の状態がいい本はしっかりと評価することが可能です。
今回お買い取りした本が、長い時を経て、次の読者のもとでまたページが開かれると思うとワクワクしますよね。
P様、この度は大切な蔵書をお任せいただき、ありがとうございました。
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