朝来市にお住まいのH様より、「石倉囲碁講座」が持ち込まれました。趣味に区切りをつけると仰られていましたので、査定を行いながら少しお話をいたしました。
■お客様のお悩み
下草書店へお立ち寄りくださったH様。お持ち込みいただいたのは「石倉囲碁講座 飛躍的な棋力アップを実現する必携の書」。これは、囲碁愛好家の間でよく知られる本です。
H様は長く囲碁を趣味とし、仲間内の大会にも出場されていたと言います。
仕事やご家族との時間を大切にしつつも、夜な夜な盤を広げては打ち筋を研究する日々。そして、その相棒ともいえるのがこの本だったそうです。
しかし最近は体力の衰えもあり、対局に時間を割くことが難しくなったとのことで、「もう一線を退く時期かもしれません」と語られるH様。その決意に、しっかりと向き合わなければと感じました。
■スタッフの提案
本に込められた思いをじっくりと伺いながら査定を行いました。中を見ると、何度もページをめくり、棋譜を書き写した跡が見られます。
「負けるのが悔しくて、必死で勉強したんですよ」と懐かしそうに話されるH様に、「趣味に一区切りをつけるのは勇気のいることですよね」とお話すると、大きく頷かれました。そこで、「この本を次の方につなぐことも、立派な趣味の形だと思います」とお伝えしつつ、お買い取りできる旨、ご案内をいたしました。
<古本豆知識>
囲碁を打つには、体力が必要不可欠だということをご存じですか?
この体力とは、“思考力を継続させる”という体力だけでなく、“運動”という意味での体力も含まれます。ずっと座って打ち続けるのですから、一見すると体力は不要に思われるかもしれませんが、実際には長時間にわたり集中力を維持し続けるのですから、相応の持久力が必要です。
体力がないと、次第に注意力が散漫になり、読みの精度が甘くなることも…。
体力があればこそ良いコンディションが継続し、冷静な判断や的確な一手が導かれる。
囲碁を「棋道」と呼ぶのも頷けますよね。
■対応内容
お持ちいただいた書籍は長年使い込まれてはいましたが、装丁はまだしっかりしており、全6巻がきれいに残り、中の棋譜や解説も問題なく読める状態。囲碁の学習書としての需要も高いことから、買取価格は 2000円 をご提示しました。
思い出を金額に換えるのは難しいですが、大切にされていた気持ちに応えたいとの思いで査定をさせていただきました。
■お客様のお声
「実はこの本、ずっと車に積んでいたんです。どこかで区切りをつけようと思っていまして。今日、ドライブがてらに近くに来たので、“そうだ、下草書店に寄ろう!”と思い、来れたのも、ご縁だったと思います。思い切って手放してよかったです」と、仰っておられました。
寂しそうな表情ではなかったので、良かったです。
■スタッフのひとこと
趣味は、人生を彩る大切な存在です。今回のように、その学びの証でもある本を手放すことは、決して簡単なことではないと推察します。
けれど、H様が手放すことで、その本が次の誰かの「人生を支える一冊」になっていくのですから、区切りをつけることも、とても素敵なことだと感じます。
H様の「思い切ってよかった」という言葉に、私たちもあたたかい気持ちになりました。
その本、本当は価値があるかも?
捨てる前に、まずはLINEで無料査定!
本棚に並んだ背表紙をスマホで撮って送るだけ。
タイトルの入力も、本を1冊ずつ出す必要もありません。
査定額に納得できなければ、もちろんキャンセルOK。
気になる本があれば、まずはお気軽にお試しください。
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