生年 1964年3月21日
没年 -
日本の小説家、児童文学作家、翻訳家、詩人。
1985年、『綿菓子』(詩作品)を「ユリイカ」に初投稿。“今月の作品”に選ばれ掲載される。
1986年、『桃子』で児童文学雑誌「飛ぶ教室」に入選。
1987年、『草之丞の話』で小さな童話大賞受賞。
1989年、『409ラドクリフ』で第1回フェミナ賞受賞。
1991年、『こうばしい日々』(童話集)で第38回産経児童出版文化賞受賞。翌1992年、第7回坪田譲治文学賞受賞。
1992年、『きらきらひかる』で第2回紫式部文学賞。
1999年、『ぼくの小鳥ちゃん』で第21回路傍の石文学賞。
2002年、『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で第15回山本周五郎賞。
2004年、『号泣する準備はできていた』で第130回直木賞。
2007年、『がらくた』で第14回島清恋愛文学賞。
2010年、『真昼なのに昏い部屋』で第5回中央公論文芸賞。
2012年、「犬とハモニカ」(『新潮』2011年6月号)で第38回川端康成文学賞。
2015年、『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』で第51回谷崎潤一郎賞。
作品例
<小説>
『きらきらひかる』 1991年
『ホリーガーデン』1994年
『なつのひかり』1995年
『流しのしたの骨』 1996年
『落下する夕方』 1996年
『ぼくの小鳥ちゃん』1997年
『神様のボート』1999年
『冷静と情熱のあいだ Rosso』1999年
『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』2000年
『ウエハースの椅子』 2001年
『ホテルカクタス』2001年
『東京タワー』2001年
『スイートリトルライズ』 2004年
『思いわずらうことなく愉しく生きよ』2004年
『間宮兄弟』2004年
『すきまのおともだちたち』2005年 絵:こみねゆら
『がらくた』2007年
『左岸』2008年
『雪だるまの雪子ちゃん』2009年 絵:山本容子
『真昼なのに昏い部屋』2010年
『抱擁、あるいはライスには塩を』2010年
『金米糖の降るところ』2011年
『ちょうちんそで』2013年
『はだかんぼうたち』2013年
『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』2014年
『なかなか暮れない夏の夕暮れ』2017年
『彼女たちの場合は』2019年
『去年の雪』2020年
『ひとりでカラカサさしてゆく』2021年
『シェニール織とか黄肉のメロンとか』2023年
『川のある街』2024年
<エッセイ>
『都の子』1994年
『泣かない子供』1996年
『絵本を抱えて部屋のすみへ』1997年
『いくつもの週末』1997年
『泣く大人』2001年
『日のあたる白い壁』2001年
『とるにたらないものもの』2003年
『雨はコーラがのめない』2004年
『やわらかなレタス』2011年
『物語のなかとそと 江國香織散文集』2018年
『旅ドロップ』2019年
『読んでばっか』2024年
<詩集>
『すみれの花の砂糖漬け』1999年
『活発な暗闇』2003年
『パンプルムース!』2005年 絵:いわさきちひろ
『いちねんせいになったあなたへ』2011年 絵:井口真吾
ひとこと
江國香織は、小説家であると共に児童文学作家でもあります。「恋愛小説の女王」と呼ばれる顔だけでなく、子どもに向けた童話や詩を作り出す側面も持っており、その幅広さに感嘆しかありません。
作品に共通するのは、透き通ったような作風であること。繊細な描写、美しいと感じる表現、大人向け作品も、子ども向け作品も、心あたたまる感覚を得られることでしょう。
また、面白い試みとして、同じ作品を女性と男性、両方の目線から描く手法を取った作品があるということ。
一つ目は、江國香織の書いた『冷静と情熱のあいだRosso』と、辻仁成の書いた『冷静と情熱のあいだBlu』。切ない恋物語を、ふたつの視点で楽しむことのできる作品です。
そして二つ目となるのが、江國香織の書いた『左岸』と辻仁成『右岸』。こちらは、同じ時代を生きてきた二人の、別々の人生が描かれます。接近はするものの、触れ合わない、交わらない。あくまでも平行線の人生について。これもまた、女性と男性の人生について考えさせられる面白いお話です。
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