生年 1975年6月22日
没年 -
日本の小説家。愛知県蒲郡市で生まれ。
高校時代、初となる80枚の小説を執筆する。
大学時代、アルバイトやサークルの傍ら小説を書き続ける。
1998年、『日蝕』を投稿。
1999年、『日蝕』で第120回芥川賞受賞。当時、大学生であり、最年少(23歳)での受賞となった。その後、『一月物語』(1999年)、『葬送』(2002年)を書きあげ、『日蝕』と合わせてロマンティック3部作と称されるようになる。
2005年、文化庁の文化大使に任命。フランスに1年間滞在。
2009年、『決壊』で平成20年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。
2009年、『ドーン』で第19回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。
2014年、フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを賜る。
2017年、『マチネの終わりに』で第2回渡辺淳一文学賞受賞。
2018年、『ある男』で第70回読売文学賞受賞。
2023年、『三島由紀夫論』で第22回小林秀雄賞受賞。
作品例
『日蝕』1998年
『一月物語』1999年
『葬送 第一部』2002年
『葬送 第二部』2002年
『高瀬川』2003年
『滴り落ちる時計たちの波紋』2004年
『顔のない裸体たち』2006年
『あなたが、いなかった、あなた』2007年
『決壊』2008年
『ドーン』2009年
『かたちだけの愛』2010年
『空白を満たしなさい』2012年
『透明な迷宮』2014年
『マチネの終わりに』2016年
『ある男』2018年
『本心』2021年
ひとこと
平野啓一郎は、「自身の紡ぎ出す言葉は誰かの受け売りなどではなく、自分自身で練り上げたものでなくてはならない」と語ります。その言葉がたとえ洗練されたものではなかったとしても、それはそれで良く、「自分の思いを込めて考え抜いたものであること」が、人に伝える者の責任なのだと。
これは、私も非常に強く感じます。
今の世の中、文を紡ぎ出す手法は数多くあります。これまでにあった「引用」(時には盗作という場合もありますが)だけでなく、生成AIに作ってもらうという手段まで生まれました。ここまで来ると、きっと罪悪感なくそのまま使用する人もいるでしょう。だってそこに「誰か(人)」は居ないのですから。
でも、そのような手段で生み出された文章には「熱さ」がありません。人の心を動かすことはできないのです。
平野啓一郎は、本当に数多くのヒット作を生み出しています。これは、自分自身で作り出した言葉で作品を紡ぎ、責任を持って世に発表しているからなのではないでしょうか。
ぜひ一度、平野啓一郎の作品を読んでみてください。そして、その「熱さ」を感じてみて欲しいと思います。
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