生年 1934年9月24日
没年 -
日本の小説家、劇作家、俳優。大阪府大阪市出身。兵庫県神戸市垂水区在住。
1965年、東京に転居。時を同じくして、本格的な作家活動を行う。
1965年、第一短編集『東海道戦争』刊行。同年、『時をかける少女』や『48億の妄想』で、現実と非現実をつなぐSFジャンルを築く。
小松左京・星新一と並ぶ「SF御三家」とも称されている。
作品例
『東海道戦争』1965年
『時をかける少女』1967年
『ベトナム観光公社』1967年
『アフリカの爆弾』1968年
『アルファルファ作戦』1968年
『にぎやかな未来』1968年
『幻想の未来・アフリカの血』1968年
『ホンキイ・トンク』1969年
『わが良き狼』1969年
『心理学 社怪学』1969年
『欠陥大百科』1970年
『母子像』1970年
『馬は土曜に蒼ざめる』1970年
『発作的作品群』1971年
『日本列島七曲り』1971年
『将軍が目醒めた時』1972年
『農協月へ行く』1973年
『暗黒世界のオデッセイ 筒井康隆一人十人集』1974年
『おれに関する噂』1974年
『男たちのかいた絵』1974年
『ウィークエンド・シャッフル』1974年
『ミラーマンの時間 SFジュブナイル』1975年
『メタモルフォセス群島』1976年
『あるいは酒でいっぱいの海』1977年
『バブリング創世記』1978年
『宇宙衛生博覧会』1979年
『エロチック街道』1981年
『串刺し教授』1985年
『原始人』1987年
『薬菜飯店』1988年
『夜のコント・冬のコント』1990年
『最後の伝令』1993年
『家族場面』1995年
『ジャズ小説』1996年
『邪眼鳥』1997年
『満腹亭へようこそ』1998年
『エンガッツィオ司令塔』2000年
『魚籃観音記』2000年
『細菌人間 ジュブナイル傑作集』2000年
『天狗の落し文』2001年
『壊れかけた指南』2006年
『繁栄の昭和』2014年
『世界はゴ冗談』2015年
『ジャックポット』2021年
『カーテンコール』2023年
ひとこと
筒井康隆のすごさは、何といってもいまだ書き続けておられること。現在、90歳。テレビで見かけることも多く、本の執筆以外の場面での活躍もありながら、精力的に書き続けるその力の源に驚かされます。
89歳になり、「もう小説は書かない」と話したという一方で、今も毎日パソコンを開き、何かを書き綴っていると言います。そこに、きっとまだ書き足りない何かがあるのではないかと感じてしまう。というより、書き続けて欲しい。まだ読ませて欲しいという願望が、そう思わせているのかもしれません。
昨今は、ジェンダー含め、あらゆる表現に配慮した文章でなければならず、作家にとって「書き辛い」世の中。しかし筒井康隆曰く、「書き辛い、書いてはいけないと悩むようであれば、作家をやめた方がいい」と。その言葉を聞き、そこに真っ正直に素直に向き合ってさえいれば、言葉の選択は関係なく、作品の良し悪しは自ずと伝わるのかもしれないと思いつつも、やはり書き辛さを感じている私は、まだまだなのでしょう。
筒井康隆の作品をはじめて手に取るのであれば、『残像に口紅を』がおすすめ。「言葉がひとつづく消えていく」という世界観を、見事に描いた素晴らしい作品です。
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