誕生 1973年1月
没年 -
日本の小説家。広島県因島市中庄町(現・尾道市因島中庄町)生まれ。
武庫川女子大学家政学部被服学科卒業。
2007年、金戸 美苗(かなと みなえ)名義で、第35回創作ラジオドラマ大賞受賞。
現在、兵庫県洲本市在住。
作品例
<小説>
『告白』2008年8月
『少女』2009年1月
『贖罪』2009年6月
『Nのために』2010年1月
『夜行観覧車』2010年6月
『往復書簡』2010年9月
--収録作品:十年後の卒業文集 / 二十年後の宿題 / 十五年後の補習 / 一年後の連絡網(短編・文庫化の際に追加)
『花の鎖』2011年3月
『境遇』2011年10月
『サファイア』2012年4月
--収録作品:真珠 / ルビー / ダイヤモンド / 猫目石 / ムーンストーン / サファイア / ガーネット
『白ゆき姫殺人事件』2012年7月
『母性』2012年10月
『望郷』2013年1月
--収録作品:みかんの花 / 海の星 / 夢の国 / 雲の糸 / 石の十字架 / 光の航路
『高校入試』2013年6月
『豆の上で眠る』2014年3月
『山女日記』2014年7月
『物語のおわり』2014年10月
『絶唱』2015年1月
『リバース』2015年5月
『ユートピア』2015年11月
『ポイズンドーター・ホーリーマザー』2016年5月
--収録作品:マイディアレスト【改題】蚤取り / ベストフレンド / 罪深き女 / 優しい人 / ポイズンドーター / ホーリーマザー
『未来』2018年5月
『ブロードキャスト』2018年8月
『落日』2019年9月
『カケラ』2020年5月
『ドキュメント』2021年3月
『残照の頂 続・山女日記』2021年11月
『湊かなえのことば結び』2022年9月
『人間標本』2023年12月
<脚本>
『高校入試 シナリオ』2013年1月
<随筆>
『山猫珈琲』上巻:2016年12月、下巻:2017年1月
<短編小説>
『城崎へかえる』2016年7月 城崎温泉地域限定販売
<テレビアニメ>
『ルパン三世 PART6』2021年 第9話 脚本
ひとこと
「イヤミスの女王」とも呼ばれる、湊かなえ。
謎が解けてスッキリすることはなく、読んだ後に嫌な気分になるミステリー、裏切られた気持ちになる作品、心が引っ掻かれたような痛みを感じる物語を描く作家として知られています。
嫌な気分になってしまうのに、ファンはとても多いというのが、面白いところ。嫉妬や悪意といった人間の心の闇を描くところに好奇心が湧いたり、心理描写に長け、多くの伏線を孕んでいるストーリーが楽しめるなど、イヤな気分と引き換えにしてでも楽しめる部分が多いから、なのかもしれません。
これまでに無かった「イヤミス」という新しいジャンルを世に広めた作家。これは、素晴らしい功績と言えますよね。
そんな湊かなえは、最初から作家を目指していたわけではないというのも、また興味深いところ。
大学卒業後は、アパレルメーカーに勤務。そこから、青年海外協力隊へ。帰国後は高校で非常勤講師をして、27歳で結婚し、28歳の時に出産。そして、子育て中だった2004年、「何か新しいことに挑戦したい」と雑誌「公募ガイド」を購入し、川柳や脚本への投稿をスタート。すると、翌2005年に第2回BS-i新人脚本賞に佳作入選するのです。
まさに順風満帆!と思いきや、その時に悔しい思いをしたのだとか。というのも、その時の授賞式にて、「地方在住の新人がプロの脚本家を目指すのは難しい」とプロデューサーから言われたと言うのです。
でもそれが起爆剤となり、2007年「答えは、昼間の月」で第35回創作ラジオドラマ大賞受賞。同年、「聖職者」で第29回小説推理新人賞受賞。さらに、「聖職者」から続く連作集「告白」が2009年第6回本屋大賞受賞。小説家デビューを果たすこととなりました。(ちなみに、デビュー作でのノミネート・受賞は史上初の快挙)
また「告白」は、2010年に松たか子主演で映画化され、2010年度の日本映画興行収入成績で第7位(38.5億円)を記録。書籍の売上も累計300万部を超える空前の大ベストセラーに。
異色の作家の快進撃と言えるかもしれません。
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