誕生 1959年1月3日
没年 -
日本の小説家。日本推理作家協会、日本SF作家クラブ会員。過去、
名義での作品投稿あり。中学生時代からミステリ小説やSF小説を読み始め、大学では作品の投稿を始めるも、朝日生命保険への入社を機に執筆を断念する。しかし、数年後に意欲が芽生えて執筆を再開。
1986年、第12回ハヤカワ・SFコンテストにおいて『凍った嘴』が佳作入選。(岸祐介名義、後の『新世界より』の原点となる短編)
1987年、『夜の記憶』掲載。
30歳になり、同僚の事故死をきっかけに人生に向き合い、考え直し、8年間勤めた朝日生命保険を退職。執筆・投稿活動に専念する。
1994年、日本ホラー小説大賞が創設され、第1回から応募を続ける。
1996年、『ISOLA』で第3回日本ホラー小説大賞 佳作受賞。(後に『十三番目の人格 ISOLA』と改題して刊行)同作で作家デビューする。
1997年、『黒い家』で第4回日本ホラー小説大賞 大賞受賞。
2005年、『硝子のハンマー』で第58回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞。
2008年、『新世界より』で第29回日本SF大賞受賞。
2010年、『悪の教典』で第1回山田風太郎賞受賞。
作品例
<単著>
『硝子のハンマー』2004年
『狐火の家』2008年
-収録作品:狐火の家 / 黒い牙 / 盤端の迷宮 / 犬のみぞ知る Dog Knows
『鍵のかかった部屋』2011年
-収録作品:佇む男 / 鍵のかかった部屋 / 歪んだ箱 / 密室劇場
『ミステリークロック』2017年
-収録作品:ゆるやかな自殺 / 鏡の国の殺人 / ミステリークロック / コロッサスの鉤爪
『秋雨物語 』2022年
-収録作品:餓鬼の田 / フーグ / 白鳥の歌 -スワン・ソング- / こっくりさん
『梅雨物語』 2023年
-収録作品:皐月闇 / ぼくとう奇譚 / くさびら
『十三番目の人格 ISOLA』1996年
『黒い家』1997年
『天使の囀り』1998年
『クリムゾンの迷宮』1999年
『青の炎』1999年
『新世界より』2008年
『悪の教典』2010年
『ダークゾーン』2011年
『雀蜂』2013年
『罪人の選択』2020年
-収録作品:夜の記憶 / 呪文 / 罪人の選択 / 赤い雨
『我々は、みな孤独である』2020年
『兎は薄氷に駆ける』2024年
<エッセイ>
『極悪鳥になる夢を見る 貴志祐介エッセイ集』2013年【改題】極悪鳥になる夢を見る
<ビジネス書>
『エンタテインメントの作り方』2015年【改題】エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く
<単著未収録・未刊行作品>
『死が二人を結ぶまで』1999年 - 2001年、連載終了
『新世界ゼロ年』2011年 - 2018年、休載
『擁壁の町』2014年 - 2015年、連載終了
『染着』2015年 - 2019年、連載終了
『さかさ星』2018年 - 2021年、休載
『辻占の女』2020年9月 -2021年 、連載終了
『凍った嘴』
『穴埋め問題』2012年
ひとこと
貴志祐介の作品と言えば、ホラー、サスペンスが代表格。人間の怖さがたくみに描かれ、隣にいる人が悪人だとしたら……と考えてしまう、底知れぬ恐怖感に溢れた作品が数多くあります。そこに描かれているのは、人間の心理や社会の闇。緻密なプロット構成と詳細な心理描写があるからこそ、ただ怖いだけでなく、読む人に面白さを感じさせ、何度でも読みたくなってしまうのでしょう。
一方で、人間の欲望や狂気を描く作品とは正反対であるような、青春ミステリーやSF作品も手掛けます。この幅広いジャンル展開も、貴志祐介の魅力のひとつ。
読み進めるまで、「この作品はどっち側?」と想像するのも、面白いものなのです。
貴志祐介は、創作活動において、まずクライマックスを考えるのだとか。そこから逆算して原理を考えることで、加害者や被害者を導き出すとし、決して友人知人にサイコパスがいる訳でもなく、そのような人の見わけがつく訳でもないと言います。
予測不可能な展開におぼれたいなら、貴志祐介作品を置いて他にはないでしょう。
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