生年 1958年8月27日
没年 -
日本の小説家。雅号:姫野 嘉兵衛。滋賀県甲賀市生まれ。
小学生の頃より空想し、文章を書くことが多く、作家を志す。
大学在学中、読者投稿原稿のリライト作業や映画評を書く。
卒業後、画廊でアルバイトをしながら小説を執筆。
1990年、『ひと呼んでミツコ』で単行本デビュー。
1997年『受難』、2003年『ツ、イ、ラ、ク』、2006年『ハルカ・エイティ』、2010年『リアル・シンデレラ』が、直木賞候補となる。
2014年、『昭和の犬』で第150回直木賞受賞。
2019年、『彼女は頭が悪いから』で第32回柴田錬三郎賞受賞。
作品例
<小説>
『令嬢嬲り』1986年 共著二見書房
『ひと呼んでミツコ』1990年
『ガラスの仮面の告白』1990年
『空に住む飛行機1992年』 【改題】ドールハウス
『四角関係1992年』 【改題】A. B. O. AB
『変奏曲』1992年
『喪失記』1994年
『短編集H』1994年 【改題】H(アッシュ)
『愛はひとり』1995年
『ラブレター』1996年 【改題】終業式
『バカさゆえ・・・。』1996年
『不倫(レンタル)』1996年
『受難』1997年
『整形美女』1999年
『蕎麦屋の恋』2000年
『サイケ』2000年
『特急こだま東海道線を走る』2001年 【改題】ちがうもん
『よるねこ』2002年
『ツ、イ、ラ、ク』2003年
『桃』2005年 【改題】桃―もうひとつのツ、イ、ラ、ク
『ハルカ・エイティ』2005年
『コルセット』2006年 【改題】お金のある人の恋と腐乱
『ああ正妻』2007年 【改題】結婚は人生の墓場か?
『もう私のことはわからないのだけれど』2009年 【改題】風のささやき 介護する人への13の話
『リアル・シンデレラ』2010年
『昭和の犬』2013年
『近所の犬』2014年
『部長と池袋』2015年
『謎の毒親』2015年
『彼女は頭が悪いから』2018年
『青春とは、』2020年
『悪口と幸せ』2023年
<エッセイ集>
『恋愛できない食物群』1991年 【改題】禁欲のススメ
『愛は勝つ、もんか』1994年
『ブスのくせに!』1995年 【改題・改稿】ブスのくせに! 最終決定版
『みんな、どうして結婚してゆくのだろう』1997年
『初体験物語』1997年
『すべての女は痩せすぎである』2000年
『ほんとに「いい」と思ってる?』2002年
『すっぴんは事件か?』2008年 【改題】ジャズをかける店がどうも信用できないのだが……。
『ああ、懐かしの少女漫画』2011年
『ああ、禁煙vs.喫煙』2013年
『何が「いただく」ぢゃ!』2019年
『忍びの滋賀(いつも京都の日陰で)』2019年
『ケーキ嫌い』2023年
『顔面放談』2023年
ひとこと
社会派小説からコミカルなエッセイまで、柔軟に書き上げる姫野カオルコ。読んだ後、その心に何かを残す作家として知られています。
学歴や親の財力など、ハイブランドであると自己評価をする男性が女性を貶めた時、そこに加害者たる反省の心を持たせるのはどれだけ大変なことなのかを描いた作品や、悪気なく毒を吐く親の言葉に苦しめられた子どもは、どうやって辛さを軽減させていけばいいのか等。
大きな問題に立ち向かうひとりの人間を丁寧に描くのが、姫野カオルコの作風。
あまりにリアルであるため、読みながら、そして読んだ後、辛さを抱える人もおられるのかもしれません。でも、そこに潜むのは、現実の社会においても起こっている物事の数々。作品を読んで考える工程は、きっと、これからの社会生活において活きてくるはず。そう思えるのです。
ちょっとお時間のある時に、姫野カオルコの作品はぜひ一度手に取って欲しい。そして、社会の影を読んでみて欲しいのです。
姫野カオルコに関する物なら何でもご相談下さい。
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