兵庫県・川西市にお住まいのJ様より、『知的生活』をお買い取りいたしました。こちらは1979年に増刷されたものですが、この作品自体は1873年に刊行されたものであり、19世紀の大ベストセラーです。今から153年前に書かれたという時代的背景もあり、現代とは異なる考え方、蔑視に繋がる箇所も散見されますが、これもまた、新しい学びに繋がっていくのではと思われます。
大変素晴らしい作品です。丁寧に評価をさせていただきました。
■お客様のお悩み
J様は、学生時代教育学部に属されており、その一環で、『知的生活』を買い求められたそうです。今の考え・思考とは大きくかけ離れてしまった部分もあるものの、150年以上の昔からずっと変わらぬ部分の方が多いと知り、日々の生活や考え方、それらに基づく行動について、より深く考えるようになったとのこと。そしてまた、150年の時を経て、今とは考え方が異なってきた部分についても、なぜそうなったのかを考えるいい機会になったとお話しくださいました。
今回、J様がこの作品を手放そうと決意されたのは、終活の一環なんだそうです。色々持っている物をできるだけシンプルにしていくことで、家族に負担を残さないようにと考えておられ、この素晴らしい本を必要とされるどなたかのために…と、ご依頼をいただくこととなりました。
■スタッフの提案
こちらは、今でもあらゆる出版社から重版が重ねられる名著と言えるものです。ただ、重版の際には内容の再考がなされ、「不適切だから」と一部カットされてしまう場合が少なくありません。そのため、このような古書をお探しの方は、「〇〇出版社から出されている〇年頃のもの」と絞り込んだ上で検討を重ねる場合が多く、「今もまだ重版されている」ことが査定の減額に響くようなことはありません。
今回は古い書籍ということもあり、まずは状態を確認いたしました。カバーにヤケは見られるものの、経年における許容範囲であり、破れやシミなどは少なく、非常に状態のいいお品物だと感じました。減点箇所が大変少なく、総合的な査定をさせていただいています。
<古本豆知識>
『知的生活』は、19世紀イギリスの作家・美術評論家、P・G・ハマトンが著した一冊です。読書や学問だけを「知的生活」とするのではなく、日々の暮らしの中で何を考え、どう学び、どう時間を使うかを説いた古典的な生活論として知られています。知識を詰め込むことよりも、静かに考える時間を持ち、自分の興味を大切にしながら学び続ける姿勢を重視しているのが特徴で、時代を超えて「豊かに生きるとは何か」を考えさせてくれる一冊。古い本であっても、今の暮らしにも十分に通じる知恵が詰まっている。そんな、素晴らしい作品です。
■対応内容
P・G・ハマトンの『知的生活』は、19世紀に刊行された名著。実は、今も新しい版が出版されています。
しかしながら、新版においては、整理・カットされている部分があります。これは、現代にはそぐわない内容である、との理由によるもの。つまり、古い版でなければ読むことのできない箇所がある、ということです。
そのため、古書となりますが、これは単に「古い本」なのではありません。現在の読者には手に入りにくい、当時の内容を残した資料性のある本として評価できることになります。
そういった点も踏まえて、15,000円での買取といたしました。
■お客様のお声
古い本だったので、もしかするとお値段がつかないのでは?と思っていました。まさか、こんなに高額になるとはビックリです。また、ここまでしっかりと見てもらえることにも驚きました。単に「古い本」というだけで判断せず、本の内容や希少性、今でも読み継がれていることまできちんと評価していただけるのは安心です!
大切にしてきた本の価値を分かってもらえたこと、とても嬉しく思います。お願いして本当によかった!
これからも「これは!」と思うような本が出てきたら、ぜひまたお願いしたいと思います。
■スタッフのひとこと
「古い本だから」という理由だけで評価を決めてしまうと、その価値を見落としてしまう本が世の中には多数あります。査定において必要なことは、「現在も読み継がれているか」や、「再版・新版が出ているか」、そして「当時の版ならではの内容が残っているか」などの確認が必要不可欠。
当店は、発行年だけで判断するようなことはいたしません!
その本ならではの希少性や資料性まで、しっかりと、丁寧に見て参ります。
お手元に古書をお持ちの方は、ぜひ当店にお任せください。お待ちしております。
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